おうちで最期まで過ごすには? 摂食障害(5)
シニア
認知症患者における摂食障害については、食べ始めても集中力が続かず、食べきれないことがあります。それは、周囲の環境の影響を受けやすく、ちょっとした環境の刺激で食事どころではなくなるためで、安心で心地良く食事ができる環境でないと食事拒否につながります。
環境は心や体の内部環境と、周囲の状況の外部環境に分けられます。寝不足によって眠くてぼんやりしていないかなども注意してみましょう。外部環境では、明るさが明る過ぎる、もしくは暗過ぎることも要因の一つとなります。周囲やテレビの音がうるさくないかなど気を付けてください。
これまでの生活習慣によっては、逆に静かすぎても落ち着かない場合もあります。家族が良かれと思って食卓に飾っている花や、壁のポスターなどが気になり、食事に手が付かない場合もあります。本人の心地良い環境を整えることで食欲が改善することもあります。
(2020年1月執筆)