おうちで最期まで過ごすには? 摂食障害(4)
シニア
「おじいちゃん、昔はあんなに白いご飯大好きだったのに、最近は白いご飯だけ食べないんだよね。なぜなんだろう。認知症?」これは、よくある家族からの質問です。特定のものに対して食べ方が分からなくなったり、食事をしようとしているが手が止まって戸惑ったりしている様子が見られることもあります。このような症状が見られた場合には、認知症による失行が原因ということがあります。
視覚などの感覚器や運動機能に異常がなくても、こうした一連の動作ができなくなってしまうのが、認知症の症状の一つである「失行」です。対応策として、漬物やふりかけをご飯に添えたり、茶碗の色を変えたりすると食べられるようになることもあります。また、本人の視界でゆっくりと一緒に食事をすると見よう見まねで食べ始めることもあります。料理をすぐに食べきれる量にしたり、大皿に合い盛りにしたりすることで改善することもあります。
(2019年12月執筆)