隠れ心不全と高血圧
季節の注意 血液・血管
心臓のポンプ機能が低下して、血液を十分に送れない状態を心不全と言います。一度心不全になると、軽快と増悪を繰り返しながら進行することが多い危険な病態です。しかし、症状が進行する前にしっかり治療することが有効であると確認されています。
そこで、症状はないが心不全になりやすい疾患がある、または症状があっても極めて軽い病態を「隠れ心不全」として、この段階でしっかりチェックし、早期に治療する必要があります。心不全の最も多い誘因は虚血性心疾患ですが、高血圧・弁膜症・不整脈・糖尿病・内分泌疾患・リウマチなども誘因になることがあり、その中でも高血圧が誘因であることが他国に比べて多いのが我が国の特徴です。
寒いと血管が収縮して血圧が上がり、心臓に負荷が掛かります。軽い息切れや全身の浮腫、手足が冷たい、ときどき胸痛がある、軽い倦怠感が続くなどの症状がある人は、チェックが必要かもしれません。
(2019年12月執筆)