おうちで最期まで過ごすには? 摂食障害(2)
シニア
見過ごされる高齢者の摂食障害要因として、食環境が挙げられます。環境には、机や椅子の高さ・食事姿勢・食事器具などがあります。食事を摂取するときの姿勢は、机や椅子の高さや位置に影響を受けます。姿勢と机や椅子との関係についてはあまり配慮されていないことが多く、椅子と体の間にクッションや枕を挟んであげることで改善することもあります。椅子の高さは、深く腰掛けた状態で足が床にしっかりとついて、かつ膝が90度に曲がるくらいの位置がベストです。
車椅子では、フットレスト(足置き)は使用せずに、基本的に足は床に置いたほうが、足が浮いているよりも、摂食量が増えると言われています。テーブルの高さは、軽い前傾姿勢の状態で腕を乗せた際に、肘が90度に曲がるくらいが適切です。また、椅子から落ちないようにするために、背中や頭の後ろなどにクッションを入れて支えることもおすすめです。
(2019年10月執筆)