「シニア動物」と暮らす(8) 猫の巨大結腸症
ペット 胸部・腹部
猫は人間同様、年齢を重ねると体の至る個所に不調が現れます。その中の一つが便秘です。「猫が便をしていない」「トイレの時間が長い」「苦しそうにいきんでいる」といった場合は、便秘と考えて良いでしょう。猫は犬と比較すると水分をあまりとらない動物です。便秘になりやすく、それが原因で体調を崩すこともあります。
丸1日排便しないことはあっても、2日も排便しない時は注意が必要です。便秘が長期にわたると、食欲不振や嘔吐などの症状を併発し、持続性便秘となり巨大結腸症になることがあります。これは、大腸の収縮力が弱まり、滞留した便が大腸を押し広げてしまう状態のことです。数週間、1か月以上におよぶ便秘になることもあり、定期的な通院が必要になります。
浣腸や強制排便をすることは、猫にとって大きなストレスです。日頃のトイレ掃除では、便の様子をしっかり観察しましょう。
(2017年12月執筆)