O-157はなぜ怖い?
予防 季節の注意 感染症
最近、何件か続けてO-157による食中毒のニュースが報道されました。O-157は大腸菌の一種です。大腸菌は我々の腸の中にもたくさん住み着いていますが、O-157は普通の大腸菌とは違い、毒素を産生する特殊な病原性大腸菌の仲間です。この菌による食中毒は成人では軽い腸炎で済むことも多いのですが、子どもや高齢者など、抵抗力が十分でない人は命に関わるほど重症化することがあります。
この菌は食物と一緒に体に入り、1週間前後で強い腹痛やひどい下痢と血便で発症します。高熱はあまり出ません。その後、毒素によって腎臓が障害されたり、貧血や出血、脳の障害も起こしたりと悪化していきます。
予防法はしっかりと加熱調理することです。野菜など生で食べるものは流水で十分に洗います。また、生肉を扱った皿やまな板などの調理器具は、すぐに洗剤で洗うか、他の食材と分けて使いましょう。
(2017年9月執筆)