冬の風呂とトイレは要注意
シニア 季節の注意
寒い季節に熱い風呂。良いものですが、そこには危険が待ち受けています。入浴中の事故で毎年1万人以上の人が亡くなると推定されているのです。熱い風呂に入ると始めは熱さで血圧が上がり、慣れると血管が拡がり、血圧はむしろ下がります。高齢になると僅かな血流や血圧の変化が脳や心臓に致命的な障害をきたすことがあり、血圧の薬や血管拡張剤を服用していれば尚更危険と考えられます。
よく脱衣所も暖かくと言われますが、暖かい布団から突然寒いトイレに行くのも同様で、急に室温が下がると体は表面の血管を収縮させて血液を介して重要臓器が冷えるのを防ぎます。この血管の収縮や寒さの刺激で血圧が上昇します。ですから脱衣所だけでなくトイレも暖かくしておくことが必要ですし、入浴は43度以下の熱すぎない湯温で、長湯はしない、入浴前に水分を捕っておくなどの注意が必要です。
(2016年12月執筆)