
否認と躁的防衛
心・精神
耐え難い不安や苦痛を引き起こす現実(病気の診断や緊急事態など)や、苦痛な感情そのものを受け入れられず、なかったことにしてしまうメカニズムを否認といいます。否認を展開し、過度に明るく楽観的・過活動的にふるまい、不安や抑うつを防衛する働きを躁的防衛と呼びます。こうして一時的なこころの安定を図ろうとするわけですが、長期的に見ると対処が遅れたり、問題の深刻化を招いたりします。
近年社会的に否認と躁的防衛が目につくようになりました。ある問題の専門家は「取材を受けても本当のことが言えない、炎上騒ぎに巻き込まれる」と嘆いていました。躁的防衛では、とくに自分が対象に依存している、という認識が攻撃され侮蔑されます。それは万能・支配・真実への攻撃をもたらします。破局的な結末を避けるためには不安に耐え、自己と現実に向き合う強さが必要となります。
(2026年6月執筆)













