
うつ病者の自己否定
心・精神
あるうつ病者の闘病日記を読みました。難治性で苦痛が著しいタイプで、朝から夕方までだるくて何もできません。その間、不安と焦燥が本人を責めさいなみ、延々と続く自己否定が顕著です。「自分には何もない」「仕事ができなくなった」「寝てばかりで申し訳ない」「こんな自分はダメだ」「今まで人生はすべて無意味だった」「先に希望はない」…リラックスもできず、こころの休まる暇がありません。この自己否定を毎日日記に書き続け、「変わらなければ」と焦り、それがかえって自己否定の確認となっています。
このような状態のとき、自己否定から一歩距離を置いてみて、そこから抜け出すきっかけを見つけられるとよいのですが。「そこまで否定しなくてもよいのでは」「欠点はあったけど、それでも自分は自分なりに頑張ってきたなあ」、と一息つけると、次第に回復が始まるのです。
(2025年12月執筆)













