
破折歯を救う
口・歯 診療のこと
破折した歯の多くは生きています。大けがをした状態なのです。大けがをした人が救急搬送された場合、多くの医師は全力で救命をしますが、歯の場合は残念ながら違います。
「割れているから抜歯です」と抜歯宣告をされてしまうことが多々あります。私の医院にはそのような患者さんが毎日のように来院します。そして、その多くが救済できています。
では救済できない症例とはどのような場合かというと、(1)歯根膜という歯を支えている膜が溶けてなくなっている、(2)歯が溶けてゴム状になっている、(3)歯がこなごなに割れている、(4)歯が枯葉のようにグラグラで食事をする程度のカで抜けそう、などです。このような状態でなければ助かる可能は高いのです。
自分で判断がつかないようでしたら、セカンドオピニオン(かかりつけ医以外の医師の意見を聞くことで、転院することではありません)を受けてみることも大切です。抜歯されてからではどうにもなりません。
(2025年10月執筆)
								












