痛いということ (1)
ペット
ペットは人の言葉を話さないので、調子の良し悪しを飼い主が認識するのが難しいことがあります。特に痛みがあるのか心配になることはよくあると思います。
痛みの種類は体性痛と内臓痛に分けることができます。前者は皮膚・筋肉・関節などの痛みのことで、鋭くズキズキすると表現されます。一方、後者は心臓・肺・腎臓・肝臓・消化管・子宮・膀胱を含む内腔臓器から生じる痛みです。一般的に鈍く弱いとされますが、炎症、虚血、腸間膜の伸展を伴う管腔臓器の拡張や痙攣では重度の内臓痛が生じると言われ、例として子宮蓄膿症、膵炎、尿道閉塞などがあります。
痛みにはさまざまな神経や生体内因子が密接に関与していて、痛いと不安になり、不安になると痛みは増幅します。それが疾患の悪化につながるので、原因の治療に着手し積極的に痛みをコントロールすることは、治癒においても重要なことなのです。
(2025年1月執筆)