高血圧の基準値が変わった?
血液・血管 診療のこと
最近、「高血圧の基準が緩和されましたよね?」と尋ねられることがあります。高血圧は140/90以上が基準ですが、これが160/100以上に変更になったと、報道やインターネットの記事などで広まりました。
これらの記事などから、高血圧の基準が緩和されて治療が必要なくなり、薬を止められるのではないかと勘違いしてしまう人もいるようです。しかし、実は検診で受診をすすめる基準が変更になっただけで、高血圧の基準に変更はなく、検診時に160/100以上の人はすぐに医療機関への受診がすすめられます。そして、140/90以上の人は、まず減塩や運動、体重管理など生活習慣を見直し、それでも血圧の改善がなければ受診をすすめられるようになりました。
よって、現時点で高血圧治療をしている場合は、年齢や他の併存疾患などにより血圧の目標値が異なるので、主治医とよく相談しながら適切な治療を継続してください。
(2024年7月執筆)