便秘症について
胸部・腹部 診療のこと
高齢化社会や食生活の変化、運動習慣の減少などで便秘症状を抱える人は増加傾向にあります。便秘とは「排便回数や排便量が少ないために糞便が大腸内に滞った状態」または「直腸内にある糞便を快適に排出できない状態」を表します(慢性便秘症診療ガイドラインより)。つまり、人それぞれの日常生活における異常な排便状況のことであり、治療の選択も人それぞれ異なります。
治療すべき疾患があり、それにより引き起こされる「二次性便秘症」の場合には原疾患の治療が重要となりますが、それらが否定された便秘症の代表的な治療薬には、浸透圧性下剤の酸化マグネシウムや刺激性下剤のセンノシドの他、プロバイオティクス(整腸剤など)や膨張性下剤、上皮機能変容薬、消化管運動賦活薬、漢方薬など多岐にわたります。
自分に合う便秘薬を見つけるためにも、便秘に悩んでいる人には消化器病専門医外来の受診を推奨します。
(2022年9月執筆)