高齢者の睡眠について
シニア 心・精神
眠りたいという意思があるにもかかわらず睡眠時間が短く、眠りが浅くなり、身体や精神に不調を来す状態を不眠症と言います。睡眠の質は、年齢とともに変化します。
まず高齢者では、若い頃に比べて早寝早起きになります。これは加齢による体内時計の変化によって、睡眠に関わる血圧・体温・ホルモン分泌などの生体機能リズムが早い時間にずれるからです。高齢者の早朝覚醒自体は病気ではないので、眠気が出たら床に就き、朝方に目が覚めて二度寝ができないようであれば、床から出て朝の時間を有意義に使いましょう。
次に、眠りが浅くなることについてです。高齢になると、深いノンレム睡眠が減って、浅いノンレム睡眠が増えるようになります。そのため、尿意やちょっとした物音などでも何度も目が覚めてしまうようになります。次回以降、不眠症の原因や対処方法など説明していきます。
(2020年9月執筆)