新型コロナと小児喘息
子ども 感染症
成人喘息では新型コロナウイルス感染症が発作誘発および死亡率の上昇に関係していることが明らかにされていますが、小児喘息ではその関係が不明です。小児はコロナに感染しにくい上に軽症例が多いため喘息発作の誘因になるのか、または死亡率を上げるのかは証明しにくいというのが理由のようです。
中国や欧米を中心に数多くのコロナウイルス感染症に関する論文が発表されていますが、小児喘息に関するデータは非常に少ないのが現状です。その中で目にした論文では、小児喘息患者は良好なコントロールを維持するために必要な治療は継続すること、他者との距離を保ち(3密を避け)、手洗いを行い、環境調整やマスク、換気などでアレルゲンとの接触を減らすこと、もしも感染が疑われる場合は、他者への感染防止のため電動式ネブライザーによる吸入をやめて、他の吸入器具を使うことなどが推奨されています。
(2020年7月執筆)