高齢者・認知症の自動車運転について(1)
シニア 時事
高齢になると反応動作が鈍ることや、長年の運転による過信などから事故を起こしやすいと言われています。さらに高齢者の運転事故の中には、ドライバーが認知症を患っているケースもあります。
認知症の中でもっとも割合の多いアルツハイマー型認知症の場合は、記憶力や見当識(状況を判断する機能)に障害が出るため、自分の来た道が分からなくなり、迷ってパニックになって逆走してしまうなどの事故が起こります。また、空間の認知機能も低下するため、駐車がうまくできず接触事故を起こしやすいです。
脳血管性認知症では、運転中にボーッとしてしまい、ブレーキやハンドルの操作が遅れることがあります。レビー小体型認知症では、物がゆがんで見えたり、小さく見えることもあり、事故につながる可能性が高いと言えます。
次回は、運転能力低下の要因について説明します。
(2019年5月執筆)