痒疹
皮膚 診療のこと
強い痒みを伴う皮膚疾患で痒疹というものがあります。症状は手足や体幹に褐色でいぼ状の皮疹やじん麻疹のような皮疹として現れます。急性と慢性があり、急性痒疹は子どもに多く、虫刺されの後などに出現することがあります。一方、慢性痒疹は中高齢者に多く腎疾患や肝疾患、糖尿病などの基礎疾患に付随して出現することがあります。原因として、基礎疾患の他、アレルギー・ストレス・ホルモン失調・感染症などが関与していると考えられています。また、妊娠なども関連して症状が現れることもあります。
治療はスキンケアを行い、ステロイド外用剤や抗アレルギー剤などを使用します。適切なスキンケアとして、皮膚への刺激が弱い石けんなどを使用し、強くこすらないようにします。また、皮膚が乾燥している場合は保湿を行います。難治例に対しては液体窒素をあて、症状を緩和させることもあります。
(2019年5月執筆)