舌下免疫療法
アレルギー 予防 診療のこと
今回は舌下免疫療法についてお話します。スギ花粉症や通年性アレルギー性鼻炎は、自然に良くなることは期待しにくい疾患で、治療には抗原の除去・回避、抗ヒスタミン薬などの薬物療法、手術療法などがありますが、これらはあくまでも対症療法でしかありません。
それに対し舌下免疫療法は、患者さんの免疫機構に作用して自然史を変えることができる可能性があります。舌下免疫療法にはスギ花粉症の原因であるスギ抗原と、通年性アレルギー性鼻炎の主な原因抗原であるダニ抗原の2種類の舌下錠がそれぞれ使用されます。対象年齢は5歳〜64歳までです。少なくとも2年間は毎日家庭で舌下錠を服用します。
ダニ抗原による舌下免疫療法はいつでも開始できますが、スギ抗原による治療は花粉の飛散が終了する6月からになります。副反応など詳しい点に関しては、舌下免疫療法を施行できる医療機関にお尋ねください。
(2018年5月執筆)