食物アレルギーは治りますか? (2)
アレルギー 子ども
前回は臨床型別に食物アレルギーがどの程度治るのかについて触れましたので、今回は原因食物別にお話しします。
乳幼児期に発症した食物アレルギーの多くは成長に伴い治ります。特に大豆・鶏卵・牛乳・小麦アレルギーは治りやすいと言われています。国立相模原病院の報告では大豆が最も早く、1歳までに3割、3歳で8割が耐性を獲得し食べられるようになります。鶏卵はさまざまな報告がありますが、4歳までに約5割が耐性を獲得、相模原病院の報告では6歳までに約8割が食べられるようになります。牛乳は3歳で6割程度の耐性獲得率で、6歳までに8割近くが食べられるようになります。小麦は報告によってばらつきがありますが、3歳までに6割が耐性を獲得できます。
一方、ナッツ類アレルギー、甲殻類アレルギー、花粉症患者に多い果物・野菜による口腔アレルギー症候群は治りにくいと考えられています。
(2017年11月執筆)