
うつ病、躁うつ病と栄養
予防 心・精神
近年、うつ病、躁うつ病と食生活、栄養との関連を指摘する研究が蓄積しています。例えば躁うつ病、うつ病とn―3系多価不飽和脂肪酸(EPA‥エイコサペンタエン酸、DHA‥ドコサヘキサエン酸など)摂取が関連し、特にEPAを多く摂取している群でうつ症状が低い、という相関が指摘されています。
ただEPAを多く摂取するとうつに良い、という単純な因果関係ではないようです。うつ病、躁うつ病は遺伝的体質的な要因が絡んでおり、体質が食生活に影響するからです。また、うつ状態では栄養摂取不良を来しやすいので、必然的に必須の栄養が足りなくなる、ということがあり得ます。
とはいえ、脂質に偏らない、シーフードを適度に含んだバランスの取れた健康な食事をとることが、精神的な健康につながる可能性は高いと考えられます。EPA等を補ううつ病の補助療法も検討されています。
(2025年2月執筆)
