自宅で心不全治療(ふくらはぎ運動)
シニア 成人 胸部・腹部
人間の下半身には全体の7割もの血液が集まっていますが、歩行することによって、ふくらはぎの筋肉が収縮を繰り返し、血液を心臓に向けて送り込みます。細胞から排出された二酸化炭素や老廃物を回収して、静脈という道を使って心臓に血液を戻します。この流れの中で、足から重力に逆らって心臓に血液を戻すための補助ポンプの役割を果たすのが、ふくらはぎの筋肉です。
かかと上げ下げ運動は、そのふくらはぎを大きくしてポンプの機能を上げることができます。高齢者においてもとても有効な心不全の治療法です。
ふくらはぎ運動のやり方は簡単です。椅子の背につかまって立ちます。座ったままでも大丈夫です。つま先に体重を乗せ、ゆっくりかかとを持ち上げます。かかとが上がり切ったら、ゆっくりと床スレスレまでかかとを下げましょう。これを10回程度1日3セット繰り返します。これにより、下肢のむくみも改善します。
(2022年6月執筆)