補聴器について
シニア 耳・鼻・喉
補聴器と集音器は何が違うのでしょうか。両者は全く別の物です。集音器は周囲の音を大きくする器具です。一方、補聴器は厚労省に承認された管理医療機器で、対面販売を基本としています。加齢による聴力の低下自体を治療で回復させることは困難ですが、補聴器の使用が認知機能の低下や抑うつ状態の改善に有効と考えられています。
しかし、価格が高い・期待したほど聞こえが改善しないという声がよく聞かれます。販売店で認定補聴器技能者の指導のもと、個人差はありますが3〜6か月ほどは定期的に音量の調整などをしながらトレーニングすることが大切です。
2018年に、補聴器相談医が「補聴器適合に関する診療情報提供書」を作成し、認定補聴器技能者が在籍する販売店で試用後に購入することに対し、医療費控除が受けられるようになりました。聞こえづらいのを年齢のせいと諦めず、補聴器による早期の介入が望まれます。
(2021年8月執筆)