お酒と健康
成人
多量の飲酒は量が増えるほど死亡率も増えますが、少量の飲酒は死亡率を減らします。少量の飲酒は悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やし、糖尿病やメタボのリスクを減らします。「少量」とはアルコール換算で1日20〜30グラム。これはビールなら350ミリリットル1缶、日本酒なら1合程度で、女性の場合はこの約半量です。もちろん「3日間飲まなかったから今日は3倍」はいけません。
よく赤ワインが健康にいいと言われますが、酒の種類ではなくアルコールの量によります。飲酒直後は血管が拡張し血圧が下がりますが、時間が経つと逆に上昇します。多量の飲酒を繰り返すと高血圧症になることが解明されており、心筋梗塞や脳卒中の誘因となります。また、不整脈を誘発することがあり、特に心房細動は危険です。高血圧で薬を飲んでいる人は薬の種類によっては効果が増強したり減弱したりすることがあるので注意が必要です。
(2019年11月執筆)