おうちで最期まで過ごすには? 摂食障害(1)
シニア 薬
高齢者だから食欲低下は仕方がない? 本当でしょうか? もちろん年齢によって活動量減少が筋肉量減少を引き起こし、結果として必要エネルギー量も減り、摂食障害につながることがあります。また、悪性腫瘍ならびに感染症・慢性炎症性疾患などが存在すれば、それだけで食欲低下の大きな誘引になります。さらに薬物による副作用も少なくありません。
多くの医療機関でさまざまな薬剤が処方され、多剤内服が食欲の低下を起こす代表的な薬物としては、ドネペジル・抗コリン剤・鎮痛解熱剤・鉄剤・テオフィリン製剤・向精神薬・ジギタリス製剤・高容量ビタミンD製剤などがあります。本人にとっては治療に必要な薬物であっても、多剤の相互作用によって有用でなくなることもあります。食欲低下の原因が明らかでない場合には、薬剤性も疑い、主治医や担当薬剤師に相談してみてください。
(2019年9月執筆)