おうちで最期まで過ごすには?(1)
シニア 診療のこと
内閣府の平成25年度版高齢社会白書では、「治る見込みがない病気になった場合、どこで最期を迎えたいか?」の質問に関して、「自宅」が54.6%、しかし、実際に自宅で亡くなった人は12.9%のみでした。では、おうちで最期に過ごすには、何が必要でしょうか? 何よりも、ご自身の意思を元気なうちに考えておくことが重要です。いつか訪れる医療や介護について、自分たちの死について、何度も家族会議で話し合いましょう。
急変時に、ご自身が意思を伝えられないことも多々あり、家族の在宅看取りに対する心構え、理解も重要になります。また、自分の死に対する終末期医療および介護の方針を、かかりつけ医にも伝えておくことも重要です。死が避けられない状況で、治療に対するその意思を明記する文章のことをリビング・ウイル(Living Will)と言います。次回はその方法についてお話しします。
(2018年5月執筆)