
耳血腫
ペット 診療のこと
犬や猫の耳にはその子によって特徴があり、見た目にも非常に分かりやすい位置にあります。耳血腫とはその耳の軟骨が破綻し、血液が貯留してしまった状態をいいます。臨床現場では比較的よく見られるもので、長期化すると耳が硬く分厚くなってしまい、さらには変形し萎縮してしまいます。一般的には外耳炎などに伴い、強いかゆみから耳を掻いたり振ったりすることが発症を促すとされ、また自己免疫性疾患に関連するともいわれています。
症状が特徴的で急激であることから、見つけることや診断には苦慮しませんが、治療に関しては耳の変形を防ぐために外科的な管理が必要なことがあります。注射針を血腫に刺して中身を吸引・排出する方法が簡便ですが、繰り返し行う必要があったり、内容物を除去しきれず変形してしまうことが起こり得たりします。そのため、局所の処置だけでなく、耳掃除やかゆみを抑える内服薬の使用など、基礎疾患の管理も重要です。
(2026年4月執筆)













