
猫伝染性腹膜炎(FIP)
ペット
FIPウイルスは、致死性の炎症性疾患である猫伝染性腹膜炎(FIP)を引き起こします。これは、ウイルスが免疫の過剰な応答を引き起こし、それに伴い血管や全身の臓器、漿膜(しょうまく)に炎症が生じる病気です。発熱や食欲不振に始まり黄疸や胸水、腹水の貯留、神経症状や内臓に肉芽腫を形成するなど、重篤な症状を引き起こします。この臨床症状はFIP特有のものではなく個体差も見られ、病気の発症にはウイルスと猫の免疫応答が複雑に絡み合っていると考えられます。したがって、診断は多くの検査で総合的かつ段階的な判断が必要です。また、今まで有効な治療法がなかった本疾患ですが、まだ完全に確立されておらず国内では未承認であるものの、近年GS-441524という薬の治療成績が非常に良いという報告が出てから、治療可能な病気になりつつあります。ある日突然、若くてもなることがありますので、ペットの様子には日々気を配りましょう。
(2026年2月執筆)













