
小児のものもらいは早めの対応を
目 診療のこと
まぶたが腫れて痛みがある・しこりができるなどのトラブルは眼科ではよくみられる症状で、「ものもらい」とも言われます。関西では「めばちこ」などと呼ばれ、地方によってそれぞれの呼び方があります。
ものもらいには「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」と「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」の2種類があります。どちらもまぶたにしこりができますが、霰粒腫のしこりは時々大きく盛り上がって目立つこともあります。しこりが大きく育ってから点眼薬を始めてもなかなか治らず、長期の点眼治療やしこりを取り除く手術が必要になることもあります。小さいお子さんは自分で症状を訴えることが難しく発見が遅れがちです。大人は局所麻酔の手術で簡単にしこりを取ることができますが、小児は全身麻酔が必要になります。しこりが小さいうちに治療を始めれば1~2週間で改善することがほとんどですので、ものもらいにかかったら早めに眼科を受診し、適切な点眼薬の処方を受けることが大切です。
(2025年5月執筆)
