不登校児童に対する在宅医療の関わり (1)
子ども 診療のこと
不登校はどんな子どもにも起こりうる事象ですが、学校生活の中で苦手なことの多い発達障害を持つ子の方が、不登校になる可能性が高いといわれています。
発達障害には、自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠如・多動障害(ADHD)、学習障害(LD)などがあります。文部科学省の調査によると、通常学級において「学習面や行動面で著しい困難を示す、と学校の先生が判断した子ども」=「発達障害の傾向がある子ども」の割合は約6.5%でした。発達障害児童における不登校の割合は、多いもので40%以上に達しています。
在宅医療でのアプローチとしては、児童精神科医が訪問診察し、精神訪問看護師および作業療法士などがリハビリテーションを行うことによって、児童が抱える問題を理解・共有していくことから開始します。児童だけではなく、保護者への心理カウンセリングが必要なケースも多く見受けられます。
(2023年3月執筆)