地域の人を守り、地域の人に愛される　そんな医院を目指して
 
1993年に初代院長の故・嶋崎譲（ゆずる）先生が開院して以来、嶋崎内科医院は千代ヶ丘や金程をはじめとする地域の人々のかかりつけ医として、全力で医療に取り組んできた。「『医者は患者に育てられる』とよく言いますが、私ほど患者さんに育ててもらっている医者はいないと思います」と、譲先生の娘で現院長の嶋崎美奈子先生。医師4年目から医院に携わることになり、診療の面のみならず人としても地域に育てられたと話し、少しずつ恩返しをしていきたいと日々診療にあたっている。
 
■ 患者と向き合い、臨機応変に最善の方法を提案
　医師として働く家族の姿を見て育った美奈子先生は、将来はやはり病院で直接人と関わり働きたいと思い、医学の道へ。大学卒業後は母校で研修医を終え、腎臓高血圧内科に入局。地域医療に携わる上での基礎を築いた。
　医師4年目、大学院生だった時に譲先生が急逝。二代目院長として滝田孝之先生が10年間診療を行う間に、大学院を卒業。結婚・出産・大学退職を経て、子どもの成長とともに徐々に医院での診療を増やし、現在に至る。「当時はとにかく必死で、経験の浅い私にできることは丁寧に患者さんのお話を伺うことだけでした」。その中からヒントを得て考え、自分では改善できないときは周りに頼り、患者のために最善の方法を提案する。それは今も変わらず大切にしていることだ。「かかりつけ医は患者さんのサポーター。しっかりお話をして、一方的な押しつけではなく必要性をご理解いただき、治療に前向きな気持ちでお帰りいただけるよう、心掛けています」
 
■ ご縁でつながる地域のかかりつけ医
　同院では院長をはじめ、これまでのご縁でつながった医師たちが協力して地域医療に取り組んでいる。長く通院する人の他、健診やワクチン、発熱時のみ来院する人も多い。「父から引き継いで18年。患者さんと『お久しぶりです』『年1回の健診ですね』『なんとかやっています』などとお話しする機会も増えました。知っている場所で足を運びやすいという安心感の中で当院を選んでいただけることは、何よりの励みです」と美奈子先生。スタッフ同士の風通しも良く、多くが子育てや介護を経験しているため、患者の気持ちに寄り添いながら「街の身近なお医者さん」になるべく、日々努めている。「定期的に来ていただく患者さんには、薬を取りに行く面倒な場所になるだけでなく、治療や健康維持を少しでも前向きに捉えていただけるような場所になるよう、説明や声掛けを行っています」
 
■ 立ち寄りやすい「敷居の低い診療所」でありたい
　同院は具合が悪い人はもちろん、「病気ではないかもしれないが心配」「健診結果、放っておいていいの？」「とりあえず聞いてみたい」というような人も立ち寄りやすい、「敷居の低い診療所」でありたいと美奈子先生は言う。「ネット順番予約も始めましたが、まだまだ待ち時間短縮やIT化への課題はたくさんあります。支えてくれるスタッフと共に、地域で必要とされる医療を提供できるよう、これからも精進してまいります。どうぞお気軽にお声掛けください」