迅速な検査で病気の不安を拭い、大病院と連携してサポートする
 
2021年11月に開院した「もりや脳神経クリニック」は、徒歩で来る人が多いほど地域住民にとって身近な存在。さまざまな脳血管障害や脳腫瘍、てんかんをはじめ、頭痛やめまい、手足や首、腰の痛みなど日常的に起こりやすい症状も幅広く診療している。「片頭痛に悩む学生さんや介護サービスが必要なご年配の方もお気軽にご相談を」と森谷匡雄先生。最適な治療ができるよう、患者とじっくり話し合うことを重視している。
 
■ 脳血管障害を中心に幅広い診療を行う
　医学生の頃に面倒見のいい脳神経外科医に出会えたことで、脳神経外科の道に進むことを決めたという森谷先生。「自ら手術をして人を助ける姿に憧れて。先生たちのチームワークも素晴らしかったんです」と話す。医師になってからは、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳血管障害の診療を中心に、緊急性の高い手術にも幾度と携わってきた。若い頃から複数の病院でさまざまな症例を経験してきたことが、独立開業した今にも活かされているという。先生の幅広い実績と人脈により、外来診療には多数の医師が協力。新百合ヶ丘総合病院や聖マリアンナ医科大学病院など、地域の基幹病院のバックアップ体制が万全なのも同院の特徴だ。
 
■ MRI・CT完備で即日検査が可能
　同院では多くの人が初診で検査を希望する。大きな病気が見つかることは稀だが、万が一のためにもMRIを使った精密検査は欠かせない。MRIは脳梗塞などを早期に発見できる利点がある一方で、検査時間が長く、狭い空間での検査になるため、小さな子どもや高齢者、閉所恐怖症の人には難しいのが欠点。そこで役立つのがCTだ。MRIより解像度は低いが、患者に合わせて選べるようにすることで、検査のハードルを下げることを目指した。もし患者に病気が見つかれば、しかるべき施設で治療できるよう迅速に手配する。最も心掛けているのは、患者の気持ちに寄り添うことだという。「受診したその日に充分な検査ができたら安心して帰れますよね。治療の仕方は患者さんとしっかり話し合って、希望する範囲内でベストを尽くします」
 
■ フレンドリーなコミュニケーションを大切に いつかはシニア世代が楽しめる場所をつくりたい

　患者を深く知るために何気ない会話まで大切にするのは、スタッフ全員の共通認識。理学療法士をはじめとする優秀なスタッフ、外部の医師仲間が同院の拠り所であり、チーム一丸となって治療にあたっている。特に頭痛薬は処方できる種類が多いため、片頭痛を和らげたい人はぜひ一度来院してほしいそう。将来的にはリハビリ関連のサービスを充実させ、遊び場のようなデイサービスをつくるのが夢。「訪問リハビリも行っていますが、楽しいから行きたくなるようなデイサービスがあれば素敵ですよね。もちろん運動も大切ですが刺激的な時間を過ごせる空間を作りたいと思います」と森谷先生の構想は膨らんでいる。